2017-10-25(Wed)
断熱の考え方として、以前Q値(外部への熱損失)をご紹介致しました。
最近は、UA値(外皮平均熱貫流率)を用いることが多くなりましたのでご紹介致します。
UA値は、【各部位から逃げる熱損失を合計÷外皮面積】で求めます。
ちなみに、次世代省エネ基準は0.87以下とされています。
今後も色々と数値とか基準は変わっていくので、しっかりと注視していかないといけませんね。
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2017-08-28(Mon)
久しぶりの更新となります。
太陽光パネルの設置に伴う蓄電池のご相談を立て続けに数件受けました。
みなさん、迷っているのが現状なんですね・・・
結論からいいますと、導入しても投資費用は回収できません。
蓄電池の役割を考えますとスッキリします。
太陽光パネル等で発電した電力を貯めておくことが一番の役割です。
蓄えた電力を夜間等、パネルが稼働していない時に電力供給する為です。
しかし、夜間等はもともと昼間と比べて電気代が安いプランが存在しています。
なら、買取金額が高い売電プランを選択されている方は売った方がお得なのです。
しかも蓄電池の価格は、リース等を駆使しても全くつり合いが取れない価格帯です。
災害等の緊急時用にとお考えならば、設置してもいいと思いますが殆どの方は経済的メリットをお考えだと思います。
また、蓄電できる容量も無制限ではありませんので限界があります。
トータル的に考えても、個人的にはお奨めできないです。
付帯設備に関しては、各々の考えが一番大切なのでここの情報が少しでもお役に立てれば幸いです。
2017-06-13(Tue)
新築時、意外とお金が掛るのが【カーテン】です。
何十万円と予算がかかり、ビックリすることもあります。
ここで是非注意しておかなければいけないのが、『窓サイズ』です。
既製品の窓ならまだいいのですが、特注品等の規制外サイズの製品が曲者となります。
つまり、オーダーカーテンとなるとその予算も倍以上になったりとコスト面で苦労することになります。
新築時なので、少し気持ちとお財布が緩みがちになるのですがしっかりとコスト意識を持つことが大切です。
以下に代表的な窓の種類と該当するカーテンサイズをご紹介します。
★掃き出し窓 ~丈180cm~
【窓サイズ】
幅:170~200cm 丈:180cmの場合
幅:カーテンレールが170~200cmまでが目安
丈:カーテンレールランナーの下から床まで180cmが目安
【既製カーテンサイズ】
100×178 (176)cmを2枚 ※括弧はレースの場合
★掃き出し窓 ~丈202cm~
【窓サイズ】
幅:170~200cm、丈:202cmの場合
幅:カーテンレールが170~200cmまでが目安
丈:カーテンレールランナーの下から床まで202cmが目安
【既製カーテンサイズ】
100×200(198)cmを2枚 ※括弧はレースの場合
★掃き出し窓 ~幅300cm~
【窓サイズ】
幅:270~300cm、丈:180cmの場合
幅:カーテンレールが270~300cmまでが目安
丈:カーテンレールランナーの下から床まで180cmが目安
【既製カーテンサイズ】
150×178(176)cmを2枚 ※括弧はレースの場合
★高窓・腰高窓【窓サイズ】
幅:170~200cm、丈:120cmの場合
幅:カーテンレールが170~200cmまでが目安
丈:カーテンレールランナーの下から床まで120cmが目安
【既製カーテンサイズ】
100×135(133)cmを2枚 ※括弧はレースの場合
窓サイズとカーテンの採寸をしっかりと準備すれば、意外とよい買い物ができると思います。
2017-06-10(Sat)
前回は、「土地を購入前に必ず地盤調査を実施すること」というお話でした。
では具体的に、どのような地盤調査を行えばいいのかをご説明いたします。
色々な地盤調査方法がありますが、今回ご紹介するのは
「スウェーデン式サウンディング試験」
です。
当然聞いたことある人、ない人がいると思います。
この方法は、比較的簡便であり抵コストで実施できることが最大のメリットとなります。
依頼業者にもよりますが、予算5万円~10万円程度が相場ではないでしょうか。
もちろん、調査結果が良くなければこの費用は回収できません。
ただ、そのコストを掛けてでも地盤の調査は購入前に必ずするべきなのです。
理由は、前回もご説明しましたが地盤改良費に係るコストが莫大な金額になる可能性を秘めているからです。
その費用から考えると、この投資金額でリスク回避できるなら十二分にメリットがあると当方は考えます。
ちなみに、地盤強度=換算N値で表されます。
是非、この知識を踏まえて土地購入に挑まれることをお奨め致します。
2017-06-07(Wed)
まず、お家を建てるときにすることは【土地】を見つけることです。
まぁ当然と言えば当然ですよね。
しかし、どんな土地にお家を建てるのか・・・これはかなり重要になります。
ちなみに、危険な地域は事前に確認しておく必要があります。
例えば
・造成宅地防災区域
・土砂災害警戒区域
・津波災害警戒区域
等です。
さて、気に入った【土地】が見つかって必ずしなければいけないことが1つあります。
それが【地盤調査】です。
これは通常土地購入後、建物の建築前に行われることが多いです。
でも疑問を持つべきは、本当に建築前でいいのかという点です。
実は、土地購入前に【地盤調査】は必ず行うべきなのです。
地盤調査を自己負担にて行うことがポイントとなります。
ではそれは何故か・・・
土地購入後にその土地が軟弱な地盤だったらどうしますか?
返却できるのでしょうか?
もしくは、【地盤改良費】として何百万円という費用が必要となります。
そのリスクを回避する為にも、購入前の地盤調査に意味があるのです。
そんなこと、個人で出来るのか心配される方もいらっしゃると思います。
出来ます!!
当然、土地所有者の了承を得ることが前提です。
もし、ここで所有者(売主)がゴネるようでしたらご縁がなかったと思うことにしましょう。
それぐらい土地(地盤)は建築時に重要な要素となります。
今日のポイントは「購入前に必ず地盤調査を実施すること」です。
ではその方法については、次回にご紹介させて頂きます。
2017-06-05(Mon)
前回の「火災保険の2つの特約」の続きです。
本日は【居住用建物電気的機械的事故特約】についてご説明致します。
【居住用建物電気的機械的事故特約】とは
建物付属機械設備に、電気により発生した焦損・炭化・溶融・絶縁破損などの物的損害を
伴う事故や、機械の稼働により発生した亀裂・折損・変形・剥離・焼付き・欠損・溶損などの
物的損害を伴う事故を1回の事故につき建物保険金額を限度に補償します(免責金あり)
※築年数が10年超の建物にはこの特約をセットすることができません
参考:あいおいニッセイ同和損保『住宅新規購入オーナー専用 マイホームぴたっと』より
とあります。
ではこの特約の適用可能と不可については下記となります。
<適用可>
■空調設備 ■電気設備 ■給排水・衛生、消火設備 ■昇降設備 ■窓拭き用ゴンドラ設備
■回転展望台設備 ■エア・シューター設備 ■ソーラーパネル など
<適用不可>
■コンクリート製・ガラス製の機器および器具 ■消火剤、薬液 ■チェーン、ゴムタイヤ、ガラス、管球類
■切削工具、研磨工具 ■潤滑油、操作油、冷媒、触媒、熱媒、水処理材料その他の運転に供せられる資材
■フィルタエレメント、電熱体 ■試験用または実験用の変電設備 など
この特約がお家の電機付帯設備の製品保証サービス替わりになるのかがポイントになります。
ここからは個人的な見解です。
結論、「微妙です・・・」
条件により適用される可能性もありますが、当然その逆もありえます。
故障・破損の条件判断が難しいのが問題と感じます。
あと【破損・汚損等特約】と比べると、もしもの使用頻度は低いと判断します。
予算にゆとりがあるならば、付加されるのもいいかと思いますが必ずという程ではありません。
リスクを考えますと、コストは掛かりますが各電機製品メーカーの延長保証で対応するべき内容であると結論づけました。
2017-06-02(Fri)
お家を買えば、ほとんどの方が入る【火災保険】。
もしもの時に備えて、設定する金額等はご購入するお家の価値と同額になります。
ただ、その他【特約】をつける方も多くいると思います。
実際の内容はわからず、担当者さんに言われるままに加入されている方が大半でしょう。
意識して【特約】をつける人は余程、保険に詳しいかその業界の人ではないでしょうか・・・
今回ご紹介しておきたい2つの特約が以下になります。
①破損・汚損等特約
②居住用建物電気的機械的事故特約
もしかしたら、保険会社によって呼称が若干違う可能性もあります。
で、本日は破損・汚損等特約についてご説明したいと思います。
破損・汚損等特約とは2通りのケースが想定されます(家 or 家財)
詳細は以下の通りです。
●建物が保険の対象の場合
うっかり起こしてしまった偶然な事故により建物が損害を受けた場合に、保険金が受け取れます
●家財が保険の対象の場合
うっかり起こしてしまった偶然な事故により家財が損害を受けた場合に、保険金が受け取れます
具体的には・・・
・掃除中に壁にものをぶつけて、壁を破損してしまった
・子どもが室内でボールを投げ、窓ガラスが破損してしまった
評価は、「損害額*-自己負担額=損害保険金」 となります。※再調達価額を基準
この特約は色々な場面で活躍できる可能性がある為、是非お付けされることをお奨めします。
特に小さいお子様がいらっしゃるご家庭は尚更です。
知っているといざという時に助かるのが『保険の知識』です。
この機会に是非一度、ご自身の火災保険の証書を再確認されては如何でしょうか?
2017-05-31(Wed)
【床暖房】について少しお話致します。
季節的に、話題は今ではありませんよね・・・
でも新築をお考えの方は、建設時に付帯設備として敷設するかどうかという問題になります。
基本、仕様として【ガス】か【電気】を選ぶことになります。
設置コストやランニングコストを考えると【温水式】の床暖房をお奨め致します。
その他に【電気ヒーター式】もありますが、まず設置コストが高くなります。
また、ランニングコストにかなりの差(1.3倍ぐらい)が出ますので注意が必要です。
あとは【ガス】か【電気】の仕様ですが、ランニングコストは若干電気に軍配が上がる傾向にあります。
ただし、これもご契約のプラン次第です。
なので、床暖房は【温水式】を一度ご検討されることをお奨めさせて頂きます。
2017-05-29(Mon)
【エコキュート】をお考えのご相談者から質問がありました。
「容量はどれぐらいあればいいのですか?」という内容です。
各メーカーのHPには想定の家族人数に対しての目安容量が載っています。
ちなみにあるサイトを例にしますと
家族 2~3名 容量 320L
家族 3~5名 容量 370L
家族 4~7名 容量 460L
となっています。
個人的に当方もエコキュートを設置しており、その経験上からのお話を致しますと・・・
絶対にその目安で設置すると容量が足りません!!
目安としては、サイトが推奨している容量のワンランク上の設置をお奨め致します。
例で言いますと、【ご家族 3~5名】の場合は容量460Lの設置がいいということです。
エコキュートのデメリットは、【お湯切れ】によるロスです。
炊き上げる時間のロスもありますし、コスト(電気代)のロスもあります。
あまりカタログやメーカーのHPの情報に迷わずに、ワンランク上の容量を選択されることを強くお奨めします。
2017-05-26(Fri)
【分離発注】という言葉を聞いたことありませんか?
意味は、「付帯設備等を施工業者(工務店等)に依頼するのではなく自身で調達すること」です。
つまり、「餅は餅屋に・・・」という考え方です。
以前お話致しました【瑕疵担保責任】の中で、新築の場合はお家の重要な部分(躯体部分)については10年間の保証があるというとこがご理解頂けたと思います。
その他の部分も、特約文章の「2年間」が付加されており実質2年間しか保証がありません。
上記のことを踏まえまして本題に入っていきたいと思います。
新築時に必要な【付帯整備】、特に電気製品系はこの【分離発注】を行うことでコスト的なメリットを受けることが出来ます。
例えば・・・
太陽光パネル
エコキュート
IHクッキングヒーター
床暖房 etc...
仮に、新築時に備えつけようと思うと建築をご依頼される工務店や不動産業者で新たに”見積もりをとる”、もしくは”既に組み込まれている”ことが多いと思います。
しかし、提示された価格が妥当かということに疑問を持つべきなのです。
あくまで、工務店や不動産業者等はこの商品の仲介にすぎません。
通常は仕入れ先から商品を仕入れ、それにマージン(利益)を乗せて見積もりを提出します。
まぁ、この流れは普通の流通から言ってもおかしなことではありません。
ただ、残念ながらその見積もりが専門業者よりも高いことが多いのです。
でも多くの方々は、『仕方ないか・・・』とか相見積すらとらないでご契約されてしまいます。
その理由は、以下の心理状況にあります。
・もし何かあったら責任問題になるし窓口を1つにしていれば大丈夫だろう
・業者に「仕様パッケージに入っている」ので、変更は無理だと言われた
・他の見積もりをとることが面倒
・金銭的にマヒしている(大きな買い物をするので、通常の金銭感覚が機能していない)
などがあげられます。
ここで、少し冷静に考えて頂きたいのです。
もし節約できる金額が数十万円単位だとすると如何でしょう?
理由が、責任問題にあるならそれは2年間しか面倒見て貰えない or メーカーの保証期間内でしか対応してもらえません。
延長保証につきましても、あくまで購入製品のメーカーによるサービスが殆どです。
また、理由がパッケージ販売なのであればその部分を値引きしてもらえれば良いだけの話です。
それが無理というなら、その業者と契約(建築)する必要はないと当方は考えます(結局、今後も色々と融通が利かない業者ということです)。
つまりは、業者側にメリットがあっても買い手(施主)側には何のメリットもないのです。
経験上、多くのご相談者の方は【和】を大切にされます。
特に、大きな買い物なのでもめたくないというお気持ちもよく理解できます。
ただ、誤解を恐れず申し上げますと・・・その心理状態を利用している節もあるということです。
「自分を守るのは、自分自身【知識や知恵】」
であるということをご理解頂ければ幸いです。
結論ですが、専業の会社(ご自身が購入を考えている製品を専門に扱っている業者等)に一度見積りを依頼されることをお奨めするということです。
2017-05-24(Wed)
住宅の建築時によく聞く言葉として【断熱性】と【気密性】があります。
この二つの言葉、前回ご説明致しました光熱費のランニングコストに影響します。
ただ、単に【断熱性】【気密性】を上げればいいという話でもありません。
例えば、【気密性】を上げれば家は密閉状態になっていきます。
密閉状態とはつまり・・・結露になりやすい状態になります。
お家の最大の敵は、「結露(水)」です。
結露をいかに発生させないかが、家の寿命を延ばすことにつながります。
その対策方法はまた別の機会でご紹介いたします。
今回は、【断熱性】と【気密性】の可視化(見える化)についての考察です。
この二つを数値化することができます。
【断熱性】=Q値:外部への熱損失
【気密性】=C値:すき間からの空気流出と流入
です。
計算方法は、
Q値=熱損失量/床面積
C値=すき間量/床面積
となります。
ちなみに次世代省エネ基準は
Q値 2.7
C値 5
以下となっています。
ここで気を付けなければいけないのが、数値のみを信じることです。
書面上は、「机上の計算」で終わってしまいます。
つまりは、実際のお家で測定しない場合が多くあるということです。
基準は満たせど、実際に住んでみると夏は暑く、冬は寒いというお家になります。
これは、あくまで数値上の話であり実測されていないお家に多くある現象です。
お家の建築を依頼される施工会社に対し、しっかりと現地(お家)にて測定をしてもらえる施工会社を見つけることが大切です。
営業マンの口先だけ、もしくは資料だけの提示を鵜呑みにしないように気をつけるべきです。
お家を建てるということは、大変です。
しかし、『人生で一番の買い物』と言われるお家で失敗しないようにするのは自分自身の知恵と知識なのです。
少しでもこのブログがご参考になれば幸いです。
2017-05-22(Mon)
省エネ等級と建設コストにつきまして、前回触れさせて頂きました。
もう一度振り返りますと、
建築コスト<得られる省エネ効果
ならば、省エネ等級を上げて建築するメリットがあるということでした。
では実際に、省エネ等級と得られる効果をシュミレーションしていきたいと思います。
シュミレーションには『断熱住宅.com』様の【冷暖房費シミュレーション】を使用します。
≪条件≫
地区:大阪
延床面積:105㎡以上
エネルギー単価:電気料金 27.0円/kWh(夜間 11.85円) / 都市ガス 14.7円/kWh
◆比較等級
等級2(1980年基準)
等級3(1991年基準)
等級4(1999年基準)
高断熱気密住宅(断熱住宅.com 基準)
①断熱に必要な初期費用と年間冷暖房費 (初期費用/年間冷暖房費)
等級2(1980年基準) 52.3万円/26.7万円
等級3(1991年基準) 59.0万円/20.9万円
等級4(1999年基準) 115.6万円/11.5万円
高断熱気密住宅(断熱住宅.com 基準) 206.6万円/7.3万円
となります。
②等級2(1980年基準)をベースに年間冷暖房費を他等級との差で比較
等級3 5.8万円お得 計算方法:26.7万円-20.9万円
等級4 15.2万円お得 計算方法:26.7万円-11.5万円
高断熱気密住宅(断熱住宅.com 基準) 19.4万円お得 計算方法:26.7万円-7.3万円
となります。
次に等級2の建築コスト(52.3万円)を基準に、②で試算した年間冷暖房費から他等級の建築コストの回収期間を計算します。
等級3 (59万円-52.3万円)/5.8万円=約1.2年
等級4 (115.6万円-52.3万円)/15.2万円=約4.2年
高断熱気密住宅(断熱住宅.com 基準) (206.6万円-52.3万円)/19.4万円=約8年
となりました。
次に、30年後の光熱費の推移(等級2を基準=0とした場合)をシュミレーションします。
等級3(1991年基準) 174万円(30年後)
等級4(1999年基準) 456万円(30年後)
高断熱気密住宅(断熱住宅.com 基準) 582万円(30年後)
つまり、等級2を基準と考えると30年後には上記金額の差が生まれるということになります。
住宅は長年住み続けるという前提で考えますと、省エネ等級がいかに大切かということが理解できる結果となりました。
【費用対効果】として考えるならば、やはり等級4をクリアすることがメリットとしてあるように当方は考えます。
こちらの結果は、あくまでシュミレーションです。 ※必ず同じ結果が得られるモノではないのでご注意ください
もし、これから新しく住宅の建築をお考えの方の何かご参考になれば幸いです。
2017-05-20(Sat)
ランニングコストのご説明前に省エネ基準についてご理解頂きたく思います。
実は、住宅の省エネ基準が改正になりました。
簡単にご説明いたします。
改正前は、【省エネルギー対策等級】という1つの基準でした。
例えば、
等級4 (1999年基準相当)
等級3 (1991年基準相当)
等級2 (1980年基準相当)
その他(等級1)
というように表示基準は該当年基準でした。
つまりは、【外壁、窓等の断熱性能】のみを評価しています。
しかし、改正後は
断熱等性能等級+一次エネルギー消費量等級
という組み合わせにて断熱性能等級区分がなされています。
一次エネルギー消費量等級とは、一次エネルギー消費量基準を元に評価される等級です
「太陽光発電、冷暖房、換気、照明、給湯」等の省エネ対応を評価することです。
断熱等性能等級は以下となっております。
等級4 (2013年基準相当)
等級3 (1991年基準相当)
等級2 (1980年基準相当)
その他(等級1)
次に一時エネルギー消費量等級は以下となっています。
等級5 (低炭素基準相当)
等級4 (2013年基準相当)
その他(等級1)
です。
要は、等級が上がればそれだけ省エネ仕様の住宅ということになります。
では省エネ仕様にするメリットとデメリットはなんでしょうか?
≪メリット≫
光熱費(電気代・ガス代等)の削減になる
住宅の寿命が延びる
ヒートショック現象等の健康対策になる
フラット35Sや長期優良住宅認定の条件を満たすことができる
≪デメリット≫
建築コストが上がる
です。
建築コスト<得られる省エネ効果
であれば是非等級を上げて建築するメリットがあるということになります。
では、次回はいよいよ【得られる省エネ効果】を試算していきたいと思います。
2017-05-18(Thu)
今回は、【住宅性能表示制度】についてご説明させて頂きます。
住宅性能表示制度とは、簡単に言いますと住宅の可視化(見える化)です。
住宅というものを以下の10分野に分類し、その性能を数値化又は評価する制度です。
《分野》
①火災時の安全:延焼に対する燃難さ
②劣化の軽減:腐朽に対する対処方法、物理的耐久性
③高齢者等への配慮:加齢への配慮
④音環境:室内空間の静かさ
⑤空気環境:化学物質に対する建材類の使用度合い
⑥維持管理・更新への配慮:配管等の維持管理のしやすさ
⑦防犯対策:侵入被害を防ぐ住まいづくり
⑧構造の安定:地震時における建物の丈夫さ、地盤の安定度
⑨光・視環境:自然光の取り入れ度合い
⑩温熱環境・エネルギー消費:省エネルギーの程度
です。
どれも注目すべき内容なのですが、この中で⑩の温熱環境・エネルギー消費の項目が一番大切だと思っております。
それは、「住宅の断熱化」に関する項目だからです。
ではなぜ、「住宅の断熱化」が大切なのでしょうか?
それは【3つの法律】でご紹介いたしました「省エネルギー法」に関連してくるからなのです。
「断熱化」「省エネルギー」というキーワードで何となくお気づきになられる方も多くいると思います。
次回は、そのキーワードから導かれるランニングコストについてご説明させて頂きます。
2017-05-16(Tue)
前回、ご説明いたしました3つの法律。
その中の1つでした「品確法」。
もう一度おさらいします。
品確法とは
「新築住宅の瑕疵担保責任に関る特例」「住宅性能表示制度」「住宅専門の紛争処理体制」の三本柱で良質な住宅を安心して取得出来る住宅市場をサポートする法律
この3本柱の内、「新築住宅の瑕疵担保責任に関る特例」「住宅性能表示制度」は新築を考えている方には是非理解して頂きたい項目です。
まず、本日は「新築住宅の瑕疵担保責任に関る特例」についてご説明致します。
①新築住宅の瑕疵担保責任に関る特例
新築住宅(平成12年4月1日以降に締結)の取得契約(請負/売買)の基本構造部分(柱や梁など住宅の構造耐力上主要な部分、雨水の浸入を防止する部分)に対して10年間の瑕疵担保責任(修補請求権等)が義務化
≪基本構造部分≫
・屋根
・小屋組
・斜材
・床
・土台
・基礎
・開口部
・外壁
・柱
・雨水の侵入(外壁/屋根) 等
そして一番重要なのが【基本構造部分以外は2年間の特約】がついていることが多い点です。
何が言いたいかというと・・・
新築において、基本構造部分は10年間の瑕疵担保責任が義務化されているが、それ以外の部分は2年間しか保証がないということなのです。
もう少し砕けていうと、2年以内に例えば壁紙やその他の部分(基本構造部分以外)が壊れるもしくは破損したら保証で修理してもらえるが、その期間を超えると有償修理になるということなのです。
これは、結構知らない人も多く2年以内ならどんどん修理してもらわなければ損をすることになります。
気づけばその期間(2年)を過ぎていて、いざ修理を頼もうとすると何十万円という見積もりが提示されることになります。
些細なことでも、気になれば施工会社にお願いして修理してもらわないといけないということなのです。
しかし、施主側が【知っていた過失】は該当しません。
知っていた過失とは、購入前にその部分の不良(不具合)を認識していたということです。
最後にもう一度お伝えします。
「新築購入後2年間は、どんな些細なことでも修理をお願いすること」が大切です!!